代表メッセージ

株主の皆様へ
「トンネルを抜けて、成長回帰へ」


第21期(2025年1月期)は、引き続き厳しい外部環境の中、適正なコストコントロールと積極的に攻めの施策を行い、長らく続いた業績下降トレンドを食い止め、第4四半期は前年比100%水準まで回復することができました。コロナ対策の影響により、世界中でインフレ、日本の円安が始まって以降、ブランド品の価格は上がり続け、長く暗いトンネルの中をもがいて来ましたが、ようやく出口が見え始めました。まだ外部環境は不透明ですが、第22期(2026年1月期)は様々な内部施策を積み上げ、新収益を育てて、どのような環境であっても前年超えを達成して、成長回帰路線にしっかりと戻す一年にします。

 第21期に行った主な施策です。

 また、セールもAIを活用し、より効率的に売上を増加させることができました。昨年は長らく独自で模索していたグローバル展開ですが、単独でやるには効率が悪かった点も多かったです。そこで実績の豊富な他社と協業しながら、より効率的に海外売上を獲得すべく方向転換を行いました。現在は2社と協業しながら、アジア市場と中国市場に販売を開始しました。
 トラベル事業は、子会社のMEGURU社とBUYMA TRAVELの業務統合を行なった上で、BUYMA TRAVEL社として一本化しました。その上で、プラットフォーム事業は、商品のラインナップを強化し、ホテルのテスト販売を開始し、前期比55%増と順調に取扱高を増やしました。アクティビティ事業では、プラットフォーム事業で人気のあるアクティビティを見極めて、事業に取り込む戦略で、グアム、ハワイのマリンアクティビティを運営し、さらにはハイヤー、リムジンサービスのM&Aも行いました。第21期は仕込みの位置付けで、本格的に身を結ぶのは第22期からです。アクティビィ事業は外貨で売上を得られる貴重な収益源でもあり、エニグモグループにおける外貨売上シェアは、9.1%まで高まっています。
 その他に新規事業として、ミッション選考型の転職プラットフォームサービス・Q転職を開始しました。想定を上回る登録者数で、効率的に求職者にリーチできております。

 また、ESG/SDGsについては、非財務情報開示の強化により、CDP 「気候変動レポート2024」にて8段階中上位3段階目の「B」スコアを獲得するなど、各種ESG評価機関における評価が向上してきております。引き続き、事業を拡大させることでESG/SDGsに貢献することはもとより、当社グループが掲げるマテリアリティ項目の目標を達成させ、財務面だけでなく非財務面からも注目される企業に成長してまいります。

 以上の結果、第21期におけるBUYMAの会員数は11,521,489人(前期比5.1%増(GLOBAL BUYMAを除く))、商品総取扱高は53,301,584千円(前期比7.8%減)となり、当社グループの売上高は5,928,834千円、営業利益は739,675千円、経常利益は693,374千円、親会社株主に帰属する当期純利益は433,783千円となりました。

 第21期における業績の傾向及び今後の事業環境を考慮し、株主の皆様への感謝の気持ちとして、一株10円の普通配当を実施いたします。

 第22期(2026年1月期)のエニグモは、国内BUYMA事業は、価格対策の強化に加えて、低価格帯商材の追加も行い、従来のラグジュアリーユーザーだけでなく、円安で離脱していたカジュアルユーザーを取り込み、顧客層を拡大します。AIを活用したパーソナライズド・リコメンド、セール、広告最適化を駆使し、ユーザーエンゲージメントと購買率の向上を図ります。着実に売上と利益を積み上げ、次世代に向けた生産性向上と新規事業への投資の原資にします。長らく利用してきたインフラをAI-readyクラウドシフトし、開発効率を上げます。BUYMA TRAVELをはじめとする新収益は、価格インパクトのあるホテル予約、シナジー効果が期待できるアクティビティ事業など、第21期に仕込んだ施策が、グループの成長貢献できる規模に育つよう注力します。グローバル展開は、アジア、中国市場の深化と、新たな協業先の開拓で他市場への展開を進めます。また、当社グループの保有するケイパビリティをAIエージェント化し、データ解析、マーケティング、カスタマーサービス、売れ筋管理など各所で精度と効率を高め、グループ全体に業績インパクトを生み出します。オフィスはハイブリッドワーク環境に移行し、生産性と創造性を高めます。

 社外からもM&Aで仲間を集め、ビジネスモデルとオペレーションエクセレンスとAIを活用して、グループとして成長していき、“世界を変える、新しい流れを。”という当社グループの信念(パーパス)を実現していきます。

 まずは早期の売上高100億円達成と、20%複利成長を実現する企業グループを目指します。
 
 株主の皆様には、エニグモを長期的な視点で温かく見守っていただければ幸いです。
 今後ともご理解とご支援のほどよろしくお願い申し上げます。

代表取締役  須田将啓
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